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残暑に負けない!暑さを乗り切るペットの暑さ対策

日本の平均気温は毎年上昇し続けています。35度以上の猛暑日や、夜間でも25度以下にならない熱帯夜が増え、さらに残暑も厳しく、熱中症になる人も右肩上がりです。暑さがこたえるのは犬や猫などのペットも同様で、例えば、熱中症で緊急受診する犬の致死率は約50%にもなるといわれ、暑さに対する飼い主さんの意識がとても大切です。今回は、まだまだ厳しい残暑を乗り切るためのペットの暑さ対策についてご紹介します。

1.ペットは人間よりも暑さを感じやすい

汗をかく汗腺には、フェロモンなどの匂いを出す「アポクリン腺」と、体温調節をするための汗が出る「エクリン腺」があります。人間のエクリン腺はほぼ全身にあるのに対し、犬や猫は足の裏の肉球にしかエクリン腺が存在しません。これは動物によって異なり、ハムスターなどは汗腺そのものがありません。そのため、人間以上に暑さを感じやすいといわれています。

犬が暑がっているときのサイン

◎ハァハァと口を開けて呼吸をする(パンティング)
◎よだれが多い
◎ぐったりしている
◎心拍数の増加 など

パンティングは、気温が高いときや運動後、興奮しているときなどにみられる浅く速い呼吸です。
犬はうれしいときにも口を開けてハァハァとしますが、暑いときにも気道や口の中の粘膜から水分を蒸発させて熱を逃がそうと「パンティング」を行います。ただし、鼻が短いパグやシーズーなどの犬種は、体の構造上、早く呼吸をするのが苦手といわれていて、また、大型犬も体温調節が苦手で暑さに弱い傾向があります。

猫が暑がっているときのサイン

◎しきりに体を舐める(グルーミング)
◎手脚を大きく伸ばして寝る
◎ぐったりとしている
◎食欲が落ちる など

猫は基本的にパンティングを行いません。グルーミングをし、気化熱を利用して体温を下げようとします。また、犬よりも家の中の行動範囲が広く、自ら涼しい場所を探して移動するため、飼い主さんが暑さに気付きにくいことがあります。

2.犬の散歩は特に暑さ対策が必要

地面に近いと気温は上がる

例えば、気温が30度の日でも、アスファルトの温度は50度以上になることもあります。小型犬など、背の低い犬は、アスファルトからの放射熱の影響をまともに受けてしまうので、散歩は日中を避けて、朝晩の涼しい時間帯を選びましょう。その際、アスファルトに実際に触れてみて、熱くないかを確認するとよいでしょう。お散歩コースにもよりますが、できるだけ土や草の上を歩かせることをお勧めします。

また、飲み水を入れたボトルと折りたたみのお皿を用意して、途中でこまめに水分補給をさせてあげましょう。

3.ペットの熱中症予防のために

ペットを暑さから守り熱中症の予防法をご紹介します。

ペットが快適に暮らせる室温にする

夏場はクーラーをかけて、部屋全体の温度を調節します。室温は23〜26度、湿度は50〜60%が良いといわれています。おおむね、人間も快適と感じる室温と湿度ですが、エアコンの設定温度と実際の室温では開きがあるので、温度計と湿度計を室内に設置し、空気を循環させるサーキュレーターなどを使用すると効率よく室温が設定できます。

ひんやりグッズを使う

<室内>
◎熱を伝えにくい大理石でできたペットボードやアルミマットを敷く。
◎ペットハウスに保冷剤を置く。側面に保冷剤が入れられるようになっているペットハウスも販売されています。
◎ペット用の「すのこ」を用意する。熱がこもりにくくなります。

<散歩に出かけるとき>

◎保冷剤を入れて使うクールバンダナやネックリングを装着する。
◎洋服は通気性の良い素材のものにする。
◎水に濡らしたり冷蔵庫で冷やしたりするとひんやり感が継続するクールベストを着せる。

<水遊びが好きな子には>
◎ペット用のプールを用意して思い切り遊んでもらいましょう。猫の中には水を怖がらない子もいます。

<飼い主ができること>
◎水分をしっかり摂っているか、こまめに確認する。
犬が1日に必要とする水分量の目安は、体重(kg)×0.75×132(ml)といわれています。例えば、体重が5kgだと、おおよそ500mlくらいです。猫の場合は、体重1kgあたり55mlの水分が必要とされています。新鮮な水がいつでも飲めるようにしてあげましょう。犬の場合は、水に氷を入れると美味しそうに飲んでくれることがあります。猫の場合は冷たすぎると逆に飲まないことがあるので、1日に何回か水を取り替えてあげるようにしましょう。

◎ペット用の水分補給用ゼリーを与える。
人間のスポーツ飲料のような役目をするペット用のゼリーで、体液に近い成分なので素早く水分補給ができます。夏場の散歩に凍らせて持っていく飼い主さんもいます。

4.まとめ

暑い季節はまだまだ続きます。ペットたちは「暑い!」を言葉で伝えることができないので、飼い主さんが注意して気づいてあげないといけません。人間以上にペットは暑さに弱いという認識を忘れずに、万全な対策をして残暑を乗り切りましょう。

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