普段と違う行動を見過ごさないで!
愛犬の体調不良のサイン
動物は基本的に体調不良を隠そうとする本能があります。愛犬も同様です。彼らは言葉で表現できない分、いつもと違う行動や仕草をすることがあり、このわずかなサインを見逃さないことが、病気やケガの早期発見につながります。普段と違う行動を愛犬がとったら「あれっ?どうしたんだろう」と気付けるよう、アンテナを張っておくことが必要です。
1.体調不良は普段の行動に表れる
愛犬がいつもと違う行動をとったとき、飼い主さんは「何でだろう」と感じるはずです。このときの気持ちをスルーさせないことが、体調不良に気付く第一歩です。愛犬がそのような行動をとるのには、必ず理由があるからです。
例えばこんなことはない?
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- 仕事から帰ると、いつも尻尾を振って玄関に飛んでくるのに今日は来ない。
- おもちゃを見せると体を起こしてうれしそうにするのに、今日はずっとうずくまったままでいる。
- 理由もなく急に怒る。
- ときどき「クーン」と鳴き声を上げる。
- 落ち着きがなく部屋をウロウロとする。
- いつもはきちんとできているトイレを失敗する。
- しきりに足や体を舐めている。
- いつも横座りをする。
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内臓の不調や関節の痛みがあると、人間でもじっとしていたくなるのと同様、愛犬も動きたくなくなります。ときどき「クーン」と鳴くのは、痛みで鳴いているのかもしれません。また、痛みを紛らわせるために、部屋をウロウロとすることもあります。
しきりに足や体の同じ場所を舐めているのは、皮膚疾患やケガも考えられます。例えば、アトピー性皮膚炎や肉球の間に炎症が起こる指間炎、爪が折れてケガをしていることもあります。舐めると雑菌が入り、悪化させてしてしまうので、愛犬が舐めている場所を詳しく確認してみましょう。
横座りも、たまにやるくらいでリラックスしているようなときであれば問題ありませんが、ときに股関節の形成不全で横座りしかできない場合があります。いつも横座りをしているというときは、不自然な歩き方をしていないか、歩き方をチェックしてみましょう。場合によっては動物病院で検査が必要になります。
精神的なストレスも行動に出ます。例えば、部屋の家具の配置を変えた、引っ越しをした、家の近くで工事が始まったなど、周囲の環境が変わったときに、落ち着きがなくなりウロウロしたり、ストレスでトイレを失敗したりすることがあります。
また、副甲状腺機能低下症という病気が潜んでいると、落ち着きがなく常にそわそわと歩き回ることがあります。
症状から気付く体調不調
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- 急に嘔吐をした、下痢をした。
- 呼吸が荒い、ふらつく。
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一番わかりやすい体調不良のサインです。特に嘔吐や下痢は、食べてはいけない物を食べてしまったりしたときに表れやすい症状です。食べ物だけとは限りません。床に落ちていたプラスチックのおもちゃを誤飲した、飼い主さんが使っている綿棒を食べてしまった、中には普段遊んでいるボールが見当たらないと思ったら愛犬が飲み込んでいたというケースや、取り外しができるモップの先を誤飲して体調不良に陥った大型犬のケースもあります。
愛犬が口にしてはいけない食べ物に注意を払っている飼い主さんは多くても、普段遊んでいるおもちゃや生活用品の誤飲まで考えている飼い主さんは少ないかもしれません。口の中に入るサイズのおもちゃには特に注意し、人間が使用する生活用品は見えない場所にしっかりとしまいましょう。愛犬は食べ物でなくても『食べてしまう』ことがあるということを、常に考えておくことが必要です。
年齢のせいとは限らない
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- 毛並みが悪くなってきたのは歳のせいだと思っていた。
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最近、愛犬の毛並みがパサついてきたなと感じたことはありませんか?年齢のせいだろうと思いがちですが、実は肝機能や腎機能の低下も考えられます。これらは動物病院で検査をしないとまずわかりません。決して歳のせいだと思い込まないことが大切です。
2.飼い主さんの気づきと併せて定期的な健康診断を
「変だな」と思ったら、あれこれと心配する前にかかりつけの動物病院を受診しましょう。ちょっと様子を見ていたら急変してしまったということになりかねないからです。もし検査を受けて何もなければ、それはそれで安心できるのですから。
症状が出ていなくても、飼い主さんの「いつもと違う」という感覚はとても重要だと動物病院の先生たちは口を揃えます。実際、それで大きな病気を早期に発見できたというケースがいくつもあるからです。
同時に、愛犬が1歳を迎えた頃から定期的な健康診断も考えましょう。犬の1歳は人間の15歳くらいに相当します。成長とともに体が変化していく時期なので、可能であれば、半年に1度くらいの割合で健康診断を受けるのがベストです。飼い主さんのアンテナと定期的な健康診断が、愛犬の体調不良をいち早く察知することにつながります。
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