うさぎの飼い方
〜知っておきたい5つのこと~
目次
はじめてうさぎを迎えた方は、「なにを食べさせるといいのか?」「環境はどう整えてあげるといいのか?」など、わからないことが多いのではないでしょうか。飼い方を間違えてしまうと、うさぎがリラックスできないだけでなく、体調を崩してしまうことも…そのため、適切な食事と環境を整えてあげることはとても重要です。
この記事では、うさぎをお迎えしたらやるべきことを詳しくお伝えしていきます。「大切なうさぎさんには、快適に過ごしてほしいな!」という飼い主さんは、ぜひ読んでみてください!
1.5つのポイント
うさぎをお迎えしたら、やるべきいくつかのことがあります。ここでは特に重要な5つのポイントについてお伝えしています。
①ケージを整える~トイレ、食器、給水器
うさぎは1日の大半をケージの中で過ごしますので、快適な環境に整えてあげましょう。
ケージは、縦横高さが各々50cm以上あり、清潔かつ、ものの少ないレイアウトがおすすめです。
特に床材の選択は重要であり、かたすぎず柔らかすぎない床材(弾力のあるもの)を選ぶようにしましょう。具体的には、ジョイントカーペットやコルクマット、水はけのよい牧草(バミューダヘイ)などがおすすめです。うさぎの大きさや、かじりぐせの有無など性格によって、選ぶべき床材は異なりますが、足裏の病気はとても多いので、どんなものを選択しても、清潔さを維持することが大切です。
また、うさぎはトイレを覚えないと言われることもありますが、幼少期から教えることで、決まった場所で排せつしてくれます。大き目なトイレがよいですが、部屋の大きさにあわせて選んであげましょう。トイレの下に敷くものとしては、ペットシーツや新聞紙、砂などが使用されます。においを抑えたい場合にはペットシーツや砂を、経済的面を配慮して使用したいときには新聞紙がおすすめです。ペットシーツは、おしっこの色が分かるため、日々の健康チェックにも役立ちますね。それぞれ組み合わせて、においやお掃除のしやすさなどで判断しましょう。
食器は牧草入れとペレット入れの2種類を用意しましょう。牧草入れはたっぷり入るものが、ペレット入れはひっくり返されないよう、固定できるタイプがおすすめです。
水は給水ボトルを用い(水道水で大丈夫です)、なるべく頻繁に交換して清潔を維持することが大切です。「どれくらい飲んでいるか?」の確認も大切ですので、メモリがついているタイプがいいですね。
②食事
基本的には牧草とペレットで飼育し、おやつやコミュニケーションツールとしてフルーツ・野菜をあげましょう。チモシーやアルファルファなどの牧草はいつでも、好きなだけ食べられるよう、たっぷりとあげましょう。うさぎは、牧草をしっかりすりつぶしてかむことで、歯の長さを調整しています。(※しっかり牧草をすりつぶしてかんでいる子は、かじり木をかじらずとも、歯が削れます!)
ペレットは、牧草では補えない栄養素を摂取するのに欠かせない食事ですが、カロリーが高いためにあげすぎには注意しましょう。朝、夕の2回で充分です。与える量は体重の2%前後が目安となります(牧草とペレットの比率は、重量比で1:1~2程度、ペレットはあげすぎ注意です!)。野菜や果物は、ごほうびや食欲が低下気味のときなどに使用するといいです。ニンジンやキャベツ、リンゴやバナナなどを中心に、少量取り入れるといいですね。
③温度と湿度管理
うさぎはからだの小さい動物ですので、温度と湿度管理も重要です。うさぎが快適と感じる温度は、18~25℃程度と言われています。
うさぎは寒さに比較的強い動物ですが、暑さには弱いために、夏場のクーラーは必須です。
湿度は、40~60%前後を維持できるといいですね。いずれも、うさぎのいる場所で温度計・湿度計を用いて測るようにしましょう。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下にこもりますので、あくまでもうさぎのいる位置で計測することがポイントです。
④スキンシップ、部屋んぽ(うさんぽ)
うさぎは犬や猫と同様、とても感情豊かな動物です。「ブーブー」「プウプウ」と鳴いたり、足ダンをして、「遊んで!」とアピールしたりと、とても愛くるしいですよね。何度も名前を呼ぶことで、覚えてくれることも多いですよ。
また、ケージから出して、運動させてあげることは、足腰の維持とストレス解消にとても大切です。ただ、自由に行動させると、思わぬ場所にはさまる、コードをかじる、誤食をする…といったトラブルも生じます。必ず見ていられるとき、もしくは広めのサークルを用意して、楽しませてあげましょう。
うさぎは骨の弱い動物ですので、落下による事故やドアに挟まれることによる骨折はしばしば生じます。抱っこをする際や扉の開閉には、十分に気を付けるようにしましょう。
⑤動物病院探し
飼う前にやっておきたいことの一つとして、動物病院探しがあります。というのも、うさぎを診ることのできる動物病院は限られており、意外と少ない傾向にあるからです。
「うさぎを飼ってみたはいいけれど、近くに動物病院がない!」ということにならないよう、飼う前から下調べをしましょう。
主治医の先生を持つことで、うさぎに関する知識が増えることにもつながります。例えば、うさぎは正常でも赤色や茶色のおしっこをしますが、はじめて見た方は「病気なのでは!?」と思い、慌ててしまうことも…また、うさぎのうんちにはコロコロ便と光沢をもった盲腸便の2種類があります。盲腸便とは、うさぎが生きていくために必要な栄養素がつまったうんちで、通常は食糞といい、直接肛門に口を付けて食べます。そのため、残っている場合には、病気のサインのことがあり、注意が必要です。
日常的な疑問や不安をすぐに解決できるよう、前もって主治医の動物病院を探しておくようにしましょう。
2.うさぎを迎えた数日は、食事をとり、排せつし、眠れていればOK
家に来てしばらくは、ただただ食べて、うんちとおしっこをして、眠っていれば大丈夫です。新しい環境で不安や恐怖を感じていますので、無理に遊んだり、しつけを開始したり…ということはしない方がいいですね。
1週間程度すると少しずつ慣れてきますので、触れ合いやしつけ(ほめてのしつけが大切!)をしていきましょう。
3.うさぎを飼う際に、気を付けたい注意点
うさぎは小さくて、鳴かず、においも少ないために、ペットの中では、比較的飼育のしやすい動物です。そのため、近年では飼育をはじめる方も増えてきています。ただ、当然ながらうさぎも大切な命です。毎日しっかりお世話をする必要がありますし、旅行や外出の制限がかかるときもあります。医療費や飼育費用がかかることも想定されます。
犬や猫のように毎年のワクチン接種は必要ないですが、避妊手術は受けさせるべきです。病気に備えてペット保険へ加入することも選択肢となります。うさぎを飼う前には、『毎日しっかりお世話ができるのか?』『病気になったときの医療費は払えるのか?』『看取ってあげることはできるのか?』長い視点で考える必要があります。
4.【まとめ】うさぎの飼い方~知っておきたい5つのこと~
うさぎをお迎えしたら、
1.ケージを整える~トイレ、食器、給水器
2.食事(エサ)
3.温度と湿度管理
4.スキンシップ、部屋んぽ(うさんぽ)
5.動物病院探し
をするようにしましょう。分からないことや疑問に思ったことは、すぐに獣医師に相談することが大切です。そのためにも、なるべく早めに動物病院を見つけておくといいですね!
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