ペットとのすこやかな生活と幸せな PetLife

大切なペットとお別れするときのために、
必要なことと準備について

食事や生活環境が良くなり、長生きするペットが多くなりました。それでも、彼らは人間よりも早く歳をとっていくので、お別れしなければならないときが必ずやってきます。考えただけでも涙が出てくるという方も多いでしょう。ペットを失ったときの悲しみは、人間が亡くなったとき以上だという方もいるくらいです。いつかはくる「お別れのとき」のために、やっておくこと、準備することを考えていきたいと思います。

1.心の準備をしておくことが大切

写真や動画をたくさん撮っておこう

ペットのアルバムを見返すと「飼いだしたばかりの頃の写真や動画はたくさんあるのに、大人になってからの写真は少ないなぁ」と気付くと思います。いつの間にかいるのが当たり前になると、写真や動画を撮る機会も減ってくるものです。高齢になったペットを見て「お別れが近いのかな」と感じたら、思い出のために写真や動画をたくさん撮っておきましょう。

例えば犬や猫は、最期が近くなると、急に飼い主さんに甘えてきたり、不安そうな声をあげたりして普段とは違う行動をとることがあります。最期が近いなと感じたら、できるだけ側にいてたくさん声を掛けてあげてください。また、普段から同じ動物を飼っているペット仲間を作っておくと、いざというときの心の支えになってくれます。

亡くなった後のことを考えておくことも大事

避けて通れないペットとのお別れのために「どんな形で送ってあげるか」を、日頃から考えておくことは決して悪いことではありません。心の準備にもなるからです。いざそのときが来たら、ゆっくりと考えている時間が取れないこともあるので、生前から家族で話し合っておくと落ち着いて行動できます。

2.ペットが亡くなったら行うこと

息を引き取ったら

犬や猫の場合は、ぬるま湯などで体を拭いて毛並みを整えてあげましょう。口や鼻、お尻から体液が滲み出てくることがあるので、きれいに拭き取ります。2〜3時間で死後硬直が始まるので、その前にまぶたを閉じてあげて、手足の関節を曲げて胸のほうに引き寄せておきます。

遺体を自宅で安置するときは、体の大きさに合った箱を用意するといいでしょう。下にペットシーツを敷き、頭の下にタオルなどを敷いて少し高くし、できるだけ涼しい場所に安置します。ドライアイスは手に入りにくいので、保冷剤や氷を入れたビニール袋をタオルで包んで、頭やお腹、背中を冷やします。ペットの体をタオルなどで包むようにすると保冷効果が高まります。

火葬までは、お花を供えて、大好きだったおもちゃやご飯も置いてあげましょう。思い出話とともに、たくさんの「ありがとう」を伝えてあげてください。

送り出す準備をしましょう

ペットの火葬には「ペット霊園での火葬」「ペットの出張火葬や葬儀を専門に行なっている業者に依頼する」「市区町村への依頼」の3つがあります。

ペット霊園での火葬は、霊園内で火葬から納骨まで行えます。また、火葬後に自宅に連れ帰ることも可能です。ペットの出張火葬は、移動火葬車が飼い主さん宅まで行き、その場で火葬します。納骨は別になるので、飼い主さん側で探すか、提携先を紹介してもらう、もしくは自宅での供養になります。火葬方法もそれぞれ個別と合同があります。

市区町村への依頼は、遺骨や遺灰を受け取ったり供養したりすることができないので、近年では、ペット霊園での火葬やペット専門の出張火葬で大切に送り出したいという飼い主さんがほとんどです。

3.市区町村への届け出について

犬が死亡した場合は届け出が必要

犬が死亡した場合は、30日以内に飼い犬の登録抹消の手続きを行わなければなりません。登録している市区町村に死亡手続きを出し、鑑札や予防接種の接種済み票の返却が必要になる所もあります。最近では、オンラインで申請ができる市区町村も増えています。また、血統書のある犬は、登録団体への連絡もしましょう。

 

4.心の整理をゆっくりとしていきましょう

思い出は尽きないけれど

どんなときもずっと側にいてくれたペットです。楽しかった思い出がたくさんあふれてくるでしょう。家具の隙間に入り込んでいたおもちゃを見つけたり、道端で似た犬がお散歩をしていたり、何かにつけて思い出すことが多くなります。「あのときああしてあげればよかった」「こうすればよかった」と、つい後悔してしまうこともありますが、そのときにとった行動が最善の行動だったはずです。

そして、もし泣きたくなったら思いっきり泣きましょう。ペット仲間も力になってくれるはずです。どんなことでもいいので、少しずつでも立ち直れるきっかけを作っていくことが大切です。きっとペット達も、飼い主さんとの思い出をたくさん抱えて旅立ったはず。「また、会おうね」と笑顔で言えるまで、ゆっくりと心の整理をしていきましょう。

くらし・マナー, くらし・マナー

PAGE TOP PAGE TOP